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投稿者:
Qちゃん @ webgate.yamato.ibm.co.jp on 98/1/23 10:57:19
In Reply to: リレー小説土星 第25話 予告
posted by Qちゃん @ webgate.yamato.ibm.co.jp on 98/1/23 10:51:47
アリスは操縦方法がわからないなどとつぶやきながらも、
何とかサイヴァー294の操縦を続けた。
結局リンギーに戻る気にもなれずに、マサキはアリスに土星のドーム、
シックスに向かうように指示していた。
そもそも、このアリスという少女にしても、成り行き上一緒に行動しているだけで、
シックスに着いたら別れようよ思っていた矢先、
「わたくし、これから、どうすればいいのでしょうか?」
などと機先を制されてしまい、途方に暮れてしまったのである。
そうなると、見ず知らずの女の子を放っておくわけにも行かず、
かといって自分自身もこれからどうしたらいいかわからなかったため、
答えに窮し、そのまま考え込んでしまった。
「マサキ様、このままドームに入ってしまってよろしいのでしょうか?」
唐突にマサキの思考を中断させる、小鳥のさえずりのような声が狭い艦内にひびいた。
確かによく考えたら、このサイヴァーのコックピットは、航宙展示博物館にある
一般用の物とは全く違うような装備あることにマサキは気づく。
ということは、このまま何事もなくゼロドームの宇宙港に停泊できるはずもなかった。
「そうだね、どうしよう? ね、アリス、あとどれくらいで土星に戻れそう?」
「そうですね、だいたい、30分くらいではないでしょうか?」
「ちょっと考えてみるよ。」
そうは言ったものの、つい先日までただの学生であった少年に
よいアイディアなど浮かぶはずもなく、結局は、
「別に僕たちは悪いことをしたわけじゃないし、このままドームに戻っても大丈夫だよ。」
という結論に達するのが精一杯であった。
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