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投稿者:
たゆたふ者 @ pppb75e.pppp.ap.so-net.or.jp on 97/12/25 18:42:12
In Reply to: 第6回メッセージ文コンクール
posted by 高山 比呂 @ ppp-y065.peanet.ne.jp on 97/12/25 09:23:36
01「やめろルート!人は神になれないんだ!」
イ1「世界に必要なのは、救済の落日だ。混沌の夜明けではない」
01「お前、リクアの言葉を忘れたのか!?彼女はお前を愛・・・」
イ1(遮って)「黙れ!」(イ1グラフィック変更)
「貴様に何がわかるというのだ・・・この無為な世界のために、
彼女がどんな目にあったか知っているだろう・・・!」(もがく)
01「知ってる、全部ミクアから聞いたよ」
イ1「ならば何故私の邪魔をする。聞こえんのか、内面核シネングの胎動が」
01「ルート、オレ達にチャンスをくれよ。きっとやり直して見せる」
イ1「貴様らの言う再生とは、また同じ悲劇を繰り返す事だろう。
騙されんぞ、悲しみの輪の使者め・・・!」
01「言ってもムダか。言っとくけどな、お前、そんな事したら死ぬぞ?」
イ1「死はすでに手に入れた。あとはディメンシアを目覚めさせた後、
私はリクアの魂に永劫回帰するだけだ」(シネングに一体化しながら)
01「・・・まさかアンタと戦う事になるとはな。」(剣構える)
イ1「悲しむな。どちらかが旧世界の墓標を見れば浄化海嘯が始まる」
01「違う、俺は負けない。そしてミクアと暮らす!」
イ1「この私を止める事ができたなら・・・好きにするがいい」(起動する)
01「終わらせ、そして続かせる・・・それで、いいな?」
イ1「愚問を・・・」(バトル:ルート BG.始まりの特異点 BGMno.未定)
イベントのセリフコンテがどうも進まない。気分転換に筆を休め、
ふと窓の外をのぞくと雪が降っていた。どうりで冷える訳だ。
少し早いがカーテンを閉める事にした。道を見下ろすと親子が歩いている。
母親が手にしているのはクリスマスケーキだろう。もう一方の手で小さな娘と
手をつないでいる。娘は嬉しそうに母親と何か話している。おそらく、
サンタさんが今夜自分の所へ来てくれるか何度も母親に聞いているのだろう。
発作的にカーテンを閉めた。あんなに無邪気な表情は、見ていてつらい。
なぜつらくなるのか自分ではわからないが・・・。
私の世間一般での肩書きは、ゲームクリエイタだとかいう事になっているらしい。
しかし私のやっている事は実際そんな大層なものではない。
虚無や孤独を卑しく語り、中途半端な知識をひけらかし、人の作品の陰口を言い、
自分の対応できぬ人々をいかに排斥するかに腐心し、愚かな事に客を批判し、
古いものに固執し、夢だと称して妄想に耽り、表向きには愛を語っている。
俗物である。間違っても人を楽しませるような事は何一つしていないのだ。
一体、いつからこんなになってしまったのだろうか。
随分と昔から何も欲しくない。何もしたくない。あらゆる事が億劫だ。
おそらく、活動の原動力が自己顕示欲と結びついた時に全ては終わっていたのだ。
汚濁をまとって生きる自分には、少女の無邪気な微笑みは清浄すぎて毒だ。
それと同時に働いている悔過機能と懐古機能。過去だけを現実とする防衛行為。
そんなものによって作られる作品こそ駄作と言われて然るべきであろう。
この前出てきた10年前の日記には次のようにある。
>活動の原動力だけは汚染されて欲しくない。
>たとえ自分より程度の低い事をやっている者や作品があったとしよう。
>それを賞賛する人々もいたとしよう・・・しかし誰がそれを否定できるのか。
>一体、誰がそれらを昇華できるというのか。そんなものは幻想にすぎない。
>それは耳の不自由な人に『この美しい旋律がわからないのか』と言うのと同じ位
>愚かで無意味でくだらない行為だ。そもそも自分達とて例外ではないのである。
>自分の自信げな行為も、賢者から見れば愚考であり愚行となってしまう筈だ。
>大切なのは『楽しませようという想い』だけなのだと思う。
おそらく10年前の自分が今の私を見たら、呆れ果てこう言うだろう。
「なぜ未来を見ずに過去ばかり見ているのか」・・・と。そして反論もできない。
「未来」を「現実」に換言できる事くらいしか思い付かぬ。
だが先程の親子の光景を見て、忘れていた想いを少しだけ感じたような気がした。
また同じ事を繰り返す事になるが、それでも少しずつ歩いていこうと思った。
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