小詩集『ライバル、そしてパートナーの貴方へ』



[ このメッセージへの返事 ] [ 返事を書く ] [ home.html ]



投稿者: さすらい @ 133.65.41.10 on 97/12/05 10:59:54

二人三脚

紐を付けないでの練習
もう終わりにしよう
大会目前で隣の子
とっても不安そうだから

転ぶことが怖いので
今まで結べなかった
パートナー選びは
間違わなかったはずなのに

差し出された手を握ったのに
信じ切ってなかった
ずるいな
でももう大丈夫

そっちが転びそうなとき
頑張るよ
こっちが転びそうなとき
頑張ってね

今からすでに不安だけど
もう信じるっきゃないね
転んでも一緒に立ち上がればいい
コースは長いのだから、ね



徒競走

負けず嫌いな僕が
彼には負けたよ
負けを認めるなんて
かっこわるいと思ってたけどね

何処まで走っても
追いついて来るんだ
インを走っている僕に
アウトで楽々追いついている
唖然とするよ

あがいてるみたいじゃないか まるで
そう思うと情けなくってさ
いい奴なんだよ
でも ライバルだ

ゴールを抜けたら
あいつを引き留めよう
手を掴んで言うんだ
「友達になってくれよ」って


玉入れ

負けるはずない
そう思ってた
こっちの方が頭を使う
でも 違ったみたいだ

最初は
赤い玉をいれまくってやった
白い玉は
全部はたき落としてた

ホイッスルが鳴って
数えてみたら
どうだい
白の方が断然多い

負けたよ 完敗だ
賭は君の勝ちだ


綱引き

ホイッスルが鳴った
手足に全神経を集中させる
一瞬のゆるみが
勝敗を決める

こっちが優勢なとき
まだまだ、と引いていった
向こうが優勢なとき
引きずられる足を無視した

僕は引きずられていることに
気付いていたのかもしれない
でも信じなかったよ
あまりにも早すぎる

もう1度笛が鳴って
君側に行った白い紐を見つめた
堅くなった手のひらを差し出して
いさぎよく認めてやるさ
わずかな差だったけどね



___________________________________


めっちゃめちゃ季節はずれなんですが、書いてみたかったので、とりあえず(^^;)
HPには今適当な置き場が見つかりません(爆)
まさか自分が勝負ものを少しでも書くとは思わなかったな・・・。
では