さらば「お笑いネタ大会」! (フィクション含む)



[ このメッセージへの返事 ] [ 返事を書く ] [ home.html ]



投稿者: バシル @ ShibataK-dos2.s.fukuoka-u.ac.jp on 97/11/27 15:37:25

In Reply to: 第5回メッセージ文コンクール

posted by バシル(高山さんの代理) @ ShibataK-dos2.s.fukuoka-u.ac.jp on 97/11/27 10:57:34

1997年の6月といえば、各地で少年少女の誘拐・殺人が相次いで、日本中に世紀末を
思わせるような濃い暗雲が立ちこめていた。
目に見えぬ恐怖におびえ、いっこうに進まぬ警察の捜査にいらだちを覚える。そんな
毎日をおくるうちに、人々はしだいにナーバスになってゆき、疲れていった。

まさにその時、神戸で猟奇殺人事件の容疑者として、中学生が逮捕された。
「中学生が猟奇殺人」この事実を知った人々は驚き、同時に心の奥底で煮えたぎって
いたものが一気に吹き出した。

まず週刊誌が「報道する権利・表現の自由」という 今となっては最強の凶器を用いて
独善的な正義を実行に移した。容疑者の写真公開である。
この公開を巡って、世間の対応は千々に乱れた。批判する者、肯定する者、写真を教材
として利用する者、それをとがめる者、「正義の味方」と称して写真のコピーを配布
する者、インターネット上に写真を公開する者。

セガ BBS-ETC 内においても、人々のいらだちが見て取れた。毎日のように築かれる
メッセージの巨大ツリーは みな口論ばかりであった、事件のことも、そうでないこと
も、まるで重箱の隅をつつくような指摘を書き込み、ネット喧嘩が始まる。
たびたび出没するネット荒らしが、いっそうこの BBS の雰囲気を重くしていった。

みんなはもう うんざりしていた。MIK (後にバシルと改名する)もその一人であった。
そんな MIK が「重たいネタばかりだから、ぱぁーっとダジャレ大会でもやりますか!」
と、軽い気持ちで書き込んだところ「おーし! やろうぜ!!」と言わんばかりの心強い
返事が返ってきた。「納涼! お笑いネタ大会」の誕生である。

第1回は時の必然(^^;)ということもあって大好評のうちに終わった。今考えてみれば、
この企画が好評だった最も大きな要因は、ツリーの一番上にセンチネタ(センチメンタル
グラフティーを題材にしたネタ)を書き込んだため、えらく景気のいい
ツリーが 早々にできて 、ひときわ目立ったためだろう(爆)

・・・時がたち同年11月、第3回である「涼秋! お笑いネタ大会」は大失敗に終わった。



猟奇事件が収まり、人々が平穏な日々を取り戻した今日、お笑いネタ大会はその
存在意義を失い、もはや過去のものとして忘れられて しまったのかもしれない。



第4回「迎春! お笑いネタ大会」の開催をみること無く、私はこの企画に終止符を
打とうと思う。



さらば「お笑いネタ大会」

そしてありがとう。











・・・さて、次はどんな企画をやろうかな (核爆)