けだるさだけが俺を包んでいる。
ああ・・もうどうでもよくなっちまった・・・・。

考えてみれば俺の見ているこの風景に、俺は溶け込んでいない。
まるで５年前の俺の記憶が再生されただけかのように、周囲は平面的だ。
いや、俺の方が平らなのかもしれない。それとも・・・・。
ああ・・・どうでもいい。
とにかく、何もわからない。
頭に閉じこめられてしまった何かは、俺の頭をたたこうとさえしない。

「いいさ・・・・待つさ。」

無理矢理引き出すほど、俺は好奇心旺盛でも丁寧でもないんだ。


彼女・・・・・５年前の彼女・・・・。
どんな顔だったろう？どんな格好だったろう？
何を話し、何をしたのだろう？
ああ・・・・・それさえも忘れちまった。
ちょっと前まで頭の中にあったような気はするのにな。
確かに彼女という存在は’あった’はずだ。
それさえも夢だったなんて言わせない。
俺の存在が夢だとしても・・・・・・・。

気づくと俺は見知らぬところにいた。
もともと違和感があるのだから、どこにいたって同じだが。
波止場のようだ。
うみがいやな色をして渦巻いている。最悪な日だな。

おっ・・・・あっちから走ってくるあいつは確か・・・・。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜つづく＞



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はっ、つい書いてしまった（＾＾；）
変な文ですみません。誰も続けられなかったりして・・（苦笑）
では