―仲良しな二人が、部屋でテレビ番組を見て笑っていました。
「わはは、この番組おもしれ〜。なんてヤツ？」
「あ、これ？先週から始まった…は、は…はくしょい！！！あ〜、さぶ〜。窓、閉めて良い？」
「………。」
「え、ダメなの？」
「………。」
「おい？どうした！？」
「………。」
「おいっ！」
肩をグイッとさすってみたが、動かない。
「………。」
「か、硬い…？なんで動かないんだよ？冗談だろ？おいっ！！！」

―ふと、テレビの方へ目を向けてみると、面白いあの番組も止まっていた。
「あれ？止まってる…テレビ…壊れてる？」
「あれ？鳥も中に浮いたまま止まってるっ！」
「まるで…時間が止まったみたい…！？って、そ、そんなバカな！」
「で、でも、窓の外を見ても、何も動いてないし…。」
「この町内の皆で、俺の事をダマそうなんて考えないだろうし…ホントに止まったのかな？」
「まさか…いや、でも…なんで？」
「確か、くしゃみをしてから…だよな？」
「でも！そんな事、どーでも良いじゃん！止まってんだゼ！？」

―アンナ事やコンナ事をしてやろう！って感じのニヤニヤ顔になった途端、また。
「は、は…は、はくしょい！！！」
「なぁ、おい。なんて番組だって？」
「え？あ！動いた…！？」
「はぁ？何言ってんだよ。」
「いや…別に…、え〜、なんで〜！？めっちゃ悔しい〜っ！！！」
「ど、どうしたんだよ。大丈夫か？」
「く〜。良いんだよ、もう…。」

「わはは、やっぱおもしれ〜な、この番組。で、なんてヤツだっけ？」
「あ、あぁ。だから、これは…って、あれ？俺、ジュース全部飲んだっけ？いつの間に？」

−おしまい！−