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投稿者:
柏木耕一(旧・日光) @ p20-dn01kuki.saitama.ocn.ne.jp on 97/10/05 00:23:58
見知らぬ好青年は、顎をがくんと外して(本当にはずれたらまるっきり馬鹿だが)こちらを指さしている。顔に青い縦線が入っているが、理由は不明だ。低血圧なのかも知れない。
「……僕のこと、覚えてない?」
「知らんし記憶していない。わかったらとっとと自己紹介しろ」
「……」
何かを必死で耐えるような顔で大きく深呼吸すると、好青年1号は呟くような小声で
「相川京介、君のイトコだよ。昔一緒に遊んだじゃんか……」
……相川京介、俺のイトコ……。
はて……ん?
「あー……っと……あいつか、プールで溺れて、もがいてる途中に浮いてたコオロギの死体食って溺死しかけた、相川京介か」
「……何か思い出に偏りがあるけど、その相川京介だよ」
「あーあー! 思い出した思い出した!」
俺はぽむと手を打った。
「懐かしいなー、京介ぇ。元気してたかあ?」
「まあね。そっちは、相変わらず元気みたいだね」
「ま、元気だけが取り柄だからな。えーっと……あ、悠子ちゃん、こいつ俺のイトコの相川京介」
「よろしくね……ゆうこちゃん、でいいのかな?」
すっと差し出された京介の手を、悠子はまじまじと見つめている。まるでその意味が全く理解できていないような、そんな様子だった。
京介はちらっとこちらに目線を向ける。俺は黙って肩をすくめた。俺を頼っても無駄だ、という意味のゼスチャーだ。
ぷらぷらと間抜けに手をぶらつかせながら、京介はその場に立ちすくむハメになった……。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
十五分終了ー!
次はジャンル募集! ミステリーホラー恋愛アクションなんでもござれだ、さあさあ〜♪

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