Re: 宇宙人の事でアンケート



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投稿者: 柏木耕一(旧・日光) @ p12-dn01kuki.saitama.ocn.ne.jp on 97/8/29 22:58:12

In Reply to: 宇宙人の事でアンケート

posted by けろた @ cs1b104.ppp.infoweb.or.jp on 97/8/29 19:05:06

 宇宙人の存在は、否定し難い。確かに約200億年の時を経た広大な宇宙の直中で、高度科学文明を発展させた生命体が人間だけだとは確率的に考えにくいからだ。
 では彼らの文明がどれほどの間続くか? 彼らもまた、我々と同じくしてアミノ酸の奇跡的化学結合が起こり誕生したのだろうから(そうでなかったら、一体どのような生命体であるのか知りたいところだが)、その寿命に極端な隔たりはないはずだと仮定すると、最長でまあ十万年程度であろう。

 この銀河に一番近いアンドロメダでさえ、200万光年以上離れているのだから、我々の住む天の川銀河にだけ話を限定しよう。
 太陽系はブラックホールが存在すると思われる銀河の中心から三分の二ほど離れた場所に存在する。そしてその太陽系のあらゆる惑星・衛星に、生命体存在の痕跡はない。さまざまな観測結果が、生命の発生や進化に必要な条件(恒星の大きさとそこからの距離、星自体の質量と密度、内部の熱が熱伝導だけで逃げてしまわず、地殻とマントルの対流を作りだしていることなど)が合致しないのだ。
 では一番近い星系ではどうか?
 地球から4.25光年しか離れていないケンタウロス座のアルファ星は三連星で、互いに相手の周囲を回転する二つの恒星ともっと離れて回転する三番目の星が存在する。恒星二つに照らされた惑星で生命が進化できるとは、僕にはどうしても思えない。
 SF作家達は光速の壁を躍起になって越えようとしているが、今のところ超光速粒子タキオンの存在は、確認されていない。仮に光に近い速度で航行できる宇宙船があったとして、彼らのエンタープライズ号が探査できる範囲は一体どれくらいなのだろうか?

 電磁波は光とほぼ等速度で移動する。我々は宇宙の全方位に向かう光速の電子映像を常に送っている−−そう、テレビだ。60光年内に知的生命体が存在すれば、彼らは我々の番組を楽しむことができる。
 科学者達も、50年代から銀河のほとんどの範囲に渡っての電磁波を捕らえようとしたが、いまだ成功していない。何らかの反応すら返さない知的生命体ならば、我々を侵略もしなければ友好的にやって来ることもないだろう。きっと彼らは我々などに興味はないのだ。

 彼らの住む惑星が別星系に存在したとして、エンタープライズで地球を訪れるには最低でも約5〜10年はかかる。
 その間、我々は何もしないわけではない。当然接近する光速と等加速度の物体など、SETIチームに発見されないわけがないのだ。それなりの対策もたてるだろう。
 そして生命体が存在し、高度科学文明を持った宇宙人が地球に侵略してきたとして、彼らの装備はどれ程アナクロなものか? 旧日本軍と現在のアメリカ軍で戦争するようなものだ。光速艦技術は、残念ながら超兵器開発の技術とはなり得ない。多大な犠牲は払うことになるかもしれないが、おそらく地球の敗北という結果にだけはならないだろう。

 宇宙人がこの天の川銀河内に存在する確立は、ほぼゼロに近い。そして別銀河からわざわざやってくる宇宙人もいないだろう。

 ……すいません、偉そうなこと言ってます。