午後の童話



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投稿者: 年貢 @ pppb795.pppp.ap.so-net.or.jp on 97/8/28 14:51:34


昔々のお話です。

世界が滅亡に向かって全速前進している時、一人の少女がおりました。
少女は世界を止めようとしました。しかし世界は聞き入れてくれませんでした。
少女は悲しみ、海を渡り無人島へ。
「私はあなたをいじめないからあなたも私をいじめないで」と言い残して。
努力の末、新しいクリーンエネルギーを発見して平和に暮らしていました。
しかしある日、世界がやって来ました。たくさんの船です。
少女はこれをできる限りの礼儀を尽くし平和的に迎えました。
しかし、この島は荒らされてしまいました。その新たな資源と技術とともに。
少女は哀しみ、島で発見した古代の船に乗って星の海を渡り火の星へ。
「私はあなたをいじめないからあなたも私をいじめないで」と言い残して。
そこに少女が何とか住めるようになった頃、やはり世界がやって来ました。
もっともその頃、世界は社会という名に変わっていましたが。
少女は毅然とした態度と礼儀ででこれを迎えました。
しかしこの星は荒らされてしまいました。その新たな資源と技術とともに。
少女は嘆き、星で発見した古代の城で星の海へ。
「私はあなたをいじめないからあなたも私をいじめないで」と言い残して。
少女が大人になる頃、資源を枯渇させた社会が古代の城に向かってきました。
「そのコロニーは俺達が使うんだー」「俺達には資源が必要なんだー」「よこせー」
少女は社会に古代の城を与えましたが、社会はまた破綻の道を歩みました。
そしてパニックを起こし、少女をいじめようとしました。
それを見ていた青年は怒り狂い、社会を跡形も無く消し去ってしまいました。

少女は小さな船で、星の海の彼方へ消えていきました。