花屋さんでアルバイトをしている彼女の事を好きになってしまった。
　　　それから、学校の帰りには必ず彼女のいる花屋さんで、花を買うようになった。
　　　毎日通っている内に、彼女は俺に微笑んでくれるようになり、
　　　しばらくすると話しかけてくれるようになった。
　　　そんなある日、俺は一つの花束を持って、彼女に告白することを決意した。
　　　学校の帰り、いつもの花屋さんにむかうその一歩一歩が、いつもとは違う。
　　　あの花屋さんにたどり着いた。運命の時かと思われた。しかし、
　　　そこにいたのは知らないおばさんだった。そのおばさんの話によると、
　　　彼女は花屋でのバイトをやめ、他のバイトを始めたらしい。
　　　俺は街中探しまわった。彼女の働く店を・・・。
　　　花束も、自分自身もボロボロになり、彼女に会えるような状態ではなくなった。
　　　ついに体力も限界を超え、ついには道に倒れてしまった。
　　　目が覚めたとき、俺は知らない場所にいた。なにやらいいにおいがする。
　　　これはパンのにおいだ。そしてここはパン屋のようだ。
　　　そして俺に話しかけてきた一人の少女。彼女だ。
　　　どうやら俺は彼女の新しいバイト先のパン屋の前に倒れたらしい。
　　　そこで俺は、周りの空気、前置きを完全に無視して、
　　　一番言いたかった事を告げた。
　　　好きだと・・・。