Re:人は死に至る存在



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投稿者: 錦太郎 @ sutkmax1-ppp22.ed.kagu.sut.ac.jp on 97/8/11 16:47:54

In Reply to: Re: 考えない

posted by 68user @ on 97/8/11 16:29:14


> でも死について考えたところで、オイラの頭では何も得る
> ものがありませんでした。それならイヤなことを考える
> より、もっと楽しいことを考えよう!と方針転換したわけです。
>
>
> 実際、死ってのは死なないとわからないし、死ぬ間際の気持ち
> ってのは死ぬ間際にならないとわからない。そうなったときに
> 改めて考えまひょ。
>
>

死を忘れて生きる・・・だから人は生きていけるのかもしれませんね。
ハイデッカーは人間を、死への存在(Sein zum Tode)と規定しました。
これは、死に至る存在,終わりが死であるような存在というだけの意味ではなく、
死にかかわる存在と解釈されます。
 ヨーロッパには古くから,メメント・モリ(memento mori)という
言葉があります。これは「死をおぼえよ」つまり、「汝は死すべきものであることを
忘れるな」という意味です。
 私達が死のことを考えなくても死が確実に近づいてきます。パスカルは「死ぬ一週間前
にする事を生涯かけてせよ」と言っていますがこれは死を考えその解決をせよと言っていると
味わわずにはおれません。臨終のときは確かに「死」とはこういうものだったのかと
わかると思いますが、それでは遅いと思います。生きている今考えないとやはりいけない
と憶うのですが。その点に関してはいかが思われますか?