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投稿者:
Qちゃん @ webgate.yamato.ibm.co.jp on 97/6/06 11:25:09
In Reply to: 土星外伝2 あらすじ
posted by Qちゃん @ webgate.yamato.ibm.co.jp on 97/6/06 11:18:11
旅立ちの駅というのは、いつの時代も別れの場所でもある。
それが、宇宙であれ地上であれなんら違いはないのだ。
このダーレンにも家族や恋人と別れを惜しむ者たちが数多くいた。
だが、メイファにはこういった別れを惜しむような家族や恋人とは無縁であった。
彼女はそのことについてはさしたる不満も感慨もなかったのであるが、
その時はたまたま、あるカップルに目が留まった。
とても目を引く比較的大柄の美しい女性と、
どことなく優しそうな目をした青年が抱き合っていた。
しかし、その光景は別れを惜しむというよりも、再会を懐かしむという感じがした。
しかしそう感じたのもつかの間、自分には関係はないわとでも思ったのか、
足早に軌道エレベータホールに向かっていこうとした。
しかしその時、そのカップルの傍らに座っていた少女が立ちあがり、
やや早口で話し出した言葉の一部が聞き取れた。
「マサキは火星に来たときは記憶が混乱していて・・・・・」
マサキ?彼女は敏感にその言葉を感じ、一瞬立ち止まった。
しかし、その名前自体はとりたてて珍しい名前ではないために、
さらに歩みを進めようとしたが続いて聞こえてきた言葉に、とうとう彼女は振り向いてしまった。
「クーラでいいわ。ミス・イガラシ。」
「じゃあ、私のこともヨーコって呼んでね、クーラ」
ヨーコ・イガラシ?
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