「正道」が「邪道」に負けるということ ・・つづき



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投稿者: 秋空すぴか @ kokura21.fukuoka-edu.ac.jp on 97/10/13 16:45:21

In Reply to: 「正道」が「邪道」に負けるということ

posted by 秋空すぴか @ kokura21.fukuoka-edu.ac.jp on 97/10/13 08:19:13


一番悔しかったのは、78kg級の三回戦。
日本の瀧本誠選手は、あの、古賀俊彦や吉田秀彦とおなじ、
東京の世田谷学園出身。
柔道に詳しい人は知ってると思うけど、
古賀選手や吉田選手の試合を見るとわかるように、
世田谷学園出身の選手は、割と攻撃型の柔道をする選手が多い。
今の世田谷学園がどうなってるかは知らないけれど、
少なくとも瀧本選手が高校時代までは確実にそうだった。
そうして、彼らはインターハイや高校柔道選手権、
そして、柔道の甲子園といわれる、金鷲旗と、数々のタイトルを
ものにしてきた。
瀧本選手は、大学進学と同時に大病を患い、入院・・・。
しばらくは目立った活躍もなかった・・・。
そんな彼が、初めてマスコミに注目されたのが、
バルセロナオリンピック後の、古賀選手の復活試合で、
大先輩の古賀選手・・・そして決勝戦ではやはり同じ、
世田谷学園出身の大先輩、持田達人選手を破って、
初めて日本一に輝いたとき。
その後も調子は不安定だったけど、彼はあきらめなかった。
そうしてやっと、つかんだ世界へのキップ・・・・・。
今年の全日本体重別選手権で彼が優勝したときは、
待ち望んでいたことではあったけど、しばらく信じられなかった。

・・・そうしてようやく世界の舞台に立てたのに、あの試合はなんだ?
試合開始と同時に、あくまでも自分の柔道のスタイルを崩さず、
「攻め」に徹する彼に対し、相手はずっと逃げ腰。
技が大きく決まっても、判定は「効果」
逃げまくる相手には何もないのに、彼にだけ、
「指導」「注意」・・・・・・。
技ありにも匹敵する技を2回も放ったのに、それでも負けてしまった彼・・・。
フランス人の観客ですら、その審判にはブーイングを送った・・・。
6年前から彼を応援していた私には、許せない試合だった。
カラー柔道着が承認されてしまったあとだけに・・・・。
あの審判も許せないし、国際柔道連盟も許せない。
こんなことが、許されていいのか?
たとえ、その試合で、彼が立場が逆だったとしても私は納得なかった。
審判の無能さを棚に上げて、柔道着のカラー化にばかり
一生懸命になっていた、国際柔道連盟・・・・
彼らは、フランスの柔道ファンが、この試合をテレビ放送なんかしたら
柔道のイメージが悪くなる、と言っていた事実を、どうとらえているのだろうか・・・。

試合終了後、畳の上で泣き崩れた彼の姿が、目に焼き付いたままはなれない。
それでも、あきらめないでいてほしいとも思う。
わがままなファン心理だけど、シドニーオリンピックでは、
「正道」な柔道でメダルを取ってほしい・・・