右京に関して正しい知識を!(ぜひ知らない方は)



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投稿者: ミム.サロ @ nishinomiya1-132.ap.plala.or.jp on 97/8/17 05:58:04

長文になってしまいますが最後まで読んでいただけると光栄です。右京という男を知ってやってください!

この4年ほど、日本のエースとして活躍してきていた片山右京。
知名度こそ大分上がってきたものの、どのような戦歴のある
ドライバーだか知らない人は多すぎると思います。
リタイアし過ぎ、遅い、日本語おかしい・・・・。
特に最近から観始めたとか、ちょくちょく観ている人には
このように思う人が多いことでしょう。
ただ長く乗り続けている・・・そんなことはないんだよ!ということを今まで観てきたものとして、ぜひとも知ってもらいたいです。
軽く、今までのF1参戦から経緯を書いておくと
92年 ラルース・ベンチュリーからデビュー
93年〜96年 ティレル・ヤマハから参戦
97年〜 ミナルディ・ハートから参戦
ってなところです。

93年からティレルに移籍した右京は悲惨なマシンで戦うことになりました。
ベースになるマシンは中島悟が乗っていたころの古いやつでした。
おまけに93年というのはハイテク全盛期。
トップチームはマシンのあらゆる場所を電子制御で武装し
お金のない下位チームはなすすべなく戦うことになったのです。
序盤戦、遅いうえに信頼性のないマシンは完走をすることも
ろくにできずに苦戦を強いられました。
しかし、チームメイトのアンドレア・デ・チェザリスより、随所で
速いところをみせていました。
後半戦に入り、ニューマシンが完成するも相変わらず信頼性、スピードに欠け満足な戦いをすることはできませんでした。
予選では鈴鹿の14位というのが最高でした。
ここで忘れてならないのが、決勝での鈴木アグリとのバトル。
はるかに速い、フットワーク・無限ホンダを駆るアグリは一回目の
ピットストップを終了後、右京の後ろにでてきました。
ストレートの速いアグリはスリップストリームに入るも右京はブレーキを遅らせ、何周にもわたってブロックするのでした。
あまり知られぬ凄いバトルでした。

ここまでは前置きのようなものでして
光り輝く年となった94年。
この年を知らずして右京を語るべからずです。
ハイテク装備が禁止となったこの年は下位チームにとって
大きなチャンスでした。
それを見事に掴んだのが右京の駆るティレルチームでした。
ようやくトップのマシンと肩を並ばせる近くまできたのです。
例を上げるなら今年のプロストのような感じだと思ってくれればいいです。
先に成績を言うと、ドライバーズポイント 5
チャンピオンシップでは17位という成績です。
この10年の日本人の成績から言うとこれでも十分リッパになるんですが、中身を見るとこんなもんじゃないんです。
この年も信頼性に大きく欠けるマシンのおかげでほとんどがリタイア。
完走はたったの4回。 その4回はすべて7位以内、うち3回は入賞。
しかも、リタイアしていたレース、もし走っていたらというのが
ほとんど6位入賞であったのです。
決定的に表彰台だったというのも2回ほどあります。
予選に関してもほとんどトップ10入り。
最高位は5位。
今輝く、ジョーダンの若手2人に近いような輝きを放っていたのです。

そんなシーズン、僕が最高のレースと思っているのがイタリアGP。
予選、ヤマハは高回転仕様のK3エンジンを投入。
これがハズれてしまい、右京14位、同僚ブランデルは21位と不振をきわめました。
しかし決勝、K3より信頼性重視のK1エンジンに詰め替えた右京は朝のウォームアップでアレジに次ぐ2位に入るのです!
決勝、赤旗2度目のスタートで右京は猛然とプッシュ。
1周目で7台をオーバーテイク!
続けてフレンツェン、ハッキネンを軽々オーバーテイク!
2位争いを繰り広げる、フェラーリ−ベルガー、ウィリアムズ−ヒル、クルサードの編隊にどんどん迫っていくのです!!
そう右京はウィリアムズ、フェラーリより速く走っていたのです。
しばし、その戦いは国際映像で映され、右京のズームとかあったりして、それは興奮するものでした。
しかし、ここでも右京には悪夢が襲い、タイヤ交換の時
一つのタイヤが外れず、大きくタイムロスを食らいました。
「終わりか・・・」そう思っていながら観ていると
右京は20位あたりから強烈な走りで追い上げ
ジョーダン−バリチェロ、マクラーレン−ハッキネンなど再びオーバーテイクを果たし4位まで上昇。
ここで、またピットストップをして6位に下がるも5位まで上昇し、最後のプッシュというところでブレーキディスクが吹っ飛び
無念のリタイアになってしまうのですが、このような今では考えれない走りをしていたというのは多少わかってもらえるでしょう。
今にしても衰えたのではなく、マシンがあまりにも弱すぎるとしか言いようがないです。
また右京は遅い、扱いにくいマシンに弱いという点があります。
そして、無理をしてミスを犯す。
グレートドライバーというなら、どんなマシンでも速くあってもらいたいところです。 が、クルサードやヒルにしてもそれは同様。
何にでも対応できる天才肌のドライバーなんて一握り。

今でも速いマシンならやれる!
もし、トゥルーリでなく右京がプロストでドライブしていたらどうなっているだろうか?
ない話を仮定しても仕方がないのはわかっているのですが・・・。
でも右京は、まだ決して終わってはいない「戦えるドライバー」であると僕は今でも確信しています。
それゆえに今の右京を観るのは耐え難く、先のみえないF1ドライバーに終止符を打ち、少なからずF1よりイコールコンディションで戦えるCART移籍を希望することやまないです。
でも右京は・・・・。