キーボーディストの説明(長文)



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投稿者: 筑豊ドリフターズ[過激団伍號団員] @ 131.206.33.200 on 97/9/30 19:05:18

In Reply to: Robot大戦のBGMのBackChorusってMIDIなのか?

posted by ゆーすけ @ INS21.nagasaki.dti.ne.jp on 97/9/30 07:03:00

偉い人ではないですが、一応鍵盤やってるので・・・。

MIDI(Music Instrument Digital Interface)ってのは、電子楽器同士で情報を
やり取りする為の世界統一規格の名前です。
もともとは複数の楽器の同期をとったり、一度に複数の楽器をコントロールした
りする為に作られました。

例えば、一般的なDTM(DeskTop Music)環境のシステムでMIDIデータを再生させ
る時の流れを説明します。

[シーケンサー]MIDI_out ===(MIDIケーブル)===> MIDI_in[音源ユニット]

シーケンサーはMIDIデータを音源ユニットに送信します。
MIDI規格というものは、このとき送信されるデータのフォーマットを定めたもの
なのです。
MIDIデータの構造は、実行順番通りに命令が並んでいるだけという単純なもので
す。
超絶にいいかげんに書くと・・・、
# ほんとはこんなのじゃないですよ。いろいろ決まってます。

「時刻20でトラック1番の音色番号を、120番に設定しろ」
「時刻24でトラック1番のドの音を押せ」
「時刻27でトラック3番のシの音を押せ」
「時刻30でトラック1番のドの音を放せ」
(以下、延々と続く)

これを受け取った音源ユニットは、その命令に従って音を鳴らします。
たとえば、この音源の音色番号120番の音が「ピアノ」のサンプリング音だった
とします。
時刻20(シーケンサと同期してます)でトラック1の音をピアノに設定し、
時刻24でトラック1の「ド」の音を鳴らし、(鳴らしっぱなしです!!)
時刻27でトラック3の「シ」の音を鳴らし、
時刻30でトラック1の「ド」の音を消します。

お気づきのように、MIDI規格では音源側の音色に付いてはいっさい規定していま
せん。
音源ユニットで用意されている音がなんであろうとかまわないわけです。
# っていうか、その為に音色までは規定していないのです。
だから、同じMIDIデータでも、使用する音源ユニットによって違う音がする場合
が発生するのです。
当然、音源に人間の歌声を登録しておいてもかまいません。
# サンプラーとか、聞いた事があると思います。
俗に言う「MIDI音源」というものは、MIDI信号による制御に対応した音源のこと
です。

サターンのスパロボFのBGM再生にMIDIコントロールを用いているかどうかは不明
ですが、仮に使われていたとして、どういう風にしているかを推測すると、

[BGM再生部] =====(MIDI信号)=====> [ソフトウェアMIDI音源部]
(ここがシーケンサー) (音色のPCMデータはRAM上に保持)

てな感じですか。
# よくしらんけど。
音色用にゲッターロボの「GET!」のPCMデータをRAM上に読み込んでおけば、当然
バックコーラスなんかも簡単にできます。

というわけで、

> Robot大戦のBGMのBackChorusってMIDI音なんかいな?

RAM上に読み込まれたPCMデータです。

> あの,ゲッターロボの"Get!Get!Get!"とか,
> ダンバインの"Fire〜〜〜〜"とかの声って,まさかMIDIの音楽に
> PCM録音の声を合成してるとは思われへんし・・・・

MIDIの音楽の音自体がPCM録音の音ですよ。
音源側の音さえ変更すれば、どんな音でもMIDIデータで鳴らせます。

> ・・・・・・とすると,SaturnのMIDI音源って人間の歌声も出せるのかな?

サターンの音源は、音色を持っていません。
適宜CD-ROMからPCMデータをRAMに読み出して、その音を鳴らしています。
だから、人間の声のPCMデータを用意すれば、それを鳴らせます。

はなはだ簡単&いいかげんですが、きりがないのでこのへんで。
どうしても詳しく知りたい時は、メールを下さい。