サタァン拡張について(長い話)



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投稿者: K.A @ 165.93.164.9 on 97/9/22 16:54:43

In Reply to: Re: それって・・・

posted by けんた @ 202.250.122.181 on 97/9/22 11:53:23

> それって拡張スロットに挿すものですか?
> それならば考えるまでもなく、128ビットなんていうのはでたらめですね。
> サターンの拡張スロット(A−bus)は16ビットのバス幅しかなく、
> しかも本体と同じ28MHzのクロックなのでポリゴンアダプタの様なものを挿しても、
> 性能アップは望めないと思います。

サタァンの転送レートは、56MB/秒です。で、一画面分の
データは200KB前後でしょうか。毎秒60枚転送で、12
MB/秒となります。転送だけなら、かなり余裕があるのです。

拡張側は高速なバスとメモリを持っておき、コマンドだけ受け取って
拡張側メモリに対して本体と非同期に高速に描画を行います。これは
本体バスに合わせる必要がないのでいくらでも高速にできます。

拡張側のフレームバッファは2画面分持っておき、さらに
テクスチャメモリもそれ相応の量だけ保持します。テクスチャ
メモリは拡張できるようにしておくと良いでしょう。また、
フレームバッファと独立させることで、サタァンのように
テクスチャを読みながらバッファに書き込む、といったことが
可能になり、テクスチャマッピングのオーバーヘッドが軽減でき
ます。

片方のフレームバッファに書き込む間に、もう片方のバッファ
の内容をサタァンのフレームバッファに転送します。転送には
サタァンとのバスが低速なこともあり、それ相応の時間が掛かり
ますが、書き込んでいるバッファとは独立なので互いに影響を
受けません。

PCのバスは32ビットのPCIバスがほとんどですが、Gアクセ
ラレータは内部で64ビットや128ビットにしているものが多いで
す。また、PCの3Dアクセラレータの中には表示機構を持たず、
既存の表示機構に対して描画結果を転送するだけのものもあります。
サタァンの拡張も表示機構を持たせてしまうという方法もありますが、
これだとハードが割高になり、折角のサタァンならではの画面エ
フェクト付き表示機構が無駄になります。サタァンのバッファにフィード
バックさせることで、既存のスプライト描画も交えて重ねあわせて
表示などを行うことができます。

拡張側のメモリは、バッファ512KBとテクスチャメモリ数メガBあれば
良いでしょう。プログラマブルなチップを使うのであれば、それ用
のメモリも必要です。この程度のメモリ量なら5千円も掛かりません。
あとは、描画チップその他の価格がこれに上乗せになります。トータル
1万数千円ぐらいのものならば、パースコレクトやアルファブレンディン
グなども含めてサタァンの描画よりも明らかに高性能で高機能なものが
作れることと思います。この拡張に対してスケーラブルな
ソフト開発環境があれば、プログラム的に少ない変更点で拡張あり・
なしに対応できることでしょう。

参考までに。