Saturnは良くやってると思いますよ。



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投稿者: Mystique-R @ sotaro-mizoguchi.umeres.maine.edu on 97/9/12 11:55:26

In Reply to: 皆さん詳しいですね。

posted by 船橋 浩 @ gorilla.canon-sales.co.jp on 97/9/11 17:42:02

> 結果的に、解像度を低下させないと駄目だったわけですね。

SaturnはFrame Buffer(画面表示用)とTexture Buffer(テクスチャ用)の
VRAMを合わせても2MB足らずの筈でしたよね(もっと少ない?)?

例えば、Saturnでのハイレゾ(640×480ドット)で32,768色(15bit)時の
VRAM使用状況を考えてみますと、Frame Bufferは最低でも640×480×15/8で
576,000 Pixels。 つまり560KBは最低でも必要な訳です。 Texture Mappingを
使用する場合、Texture Bufferの容量が重要で、これが少ないと、Texture
Swappingという一種の処理落ちを起こします。

更に、陰面消去にZ Buffer法(Saturnは独自の方式らしい)を使う場合、
専用のZ Bufferを必要とします。 PC Gameの場合を考えると、4MBのVRAMで
640×480ドット・65,536色(16bit)が最大です。

Saturnの様に、Bi-Linear Filtering(Pixel間の境界線を隣り合うPixelの
中間色を補間して目立たなくする)をハードウェアでサポートしていない場合、
ポリゴンの質(見た目)を向上させるには、Textureを高解像度にして、きめを
細かくするしかありません。 こうするとTextureの容量が非常に大きく
なってしまう訳で、2MBのVRAMでよくぞここまでと思ってしまいます。

また、Gouraud Shading(隣り合う三角形同士がお互いの色を平均して色付け
する)や、光源処理(Specular Highlighting = 光源からの反射を表現)、
陰影処理(Shadowing)にしても、ハードウェアでサポートしていない訳ですから、
全てソフトウェア+CPUで計算する訳です。 専用のハードウェアで計算した方が
圧倒的に速いですし、何しろSaturnのメインCPU、SH-2はそんなに高性能では
ありません。 また、CPU - メインメモリ - VRAM間のデータ転送速度も非常に
シビアになります。

これに1/60秒で表示させるという事は、更に負荷を大きくします。 フレーム数が
多くなる = Frame Bufferからの転送増える = 負荷増加に繋がります。
ハイレゾで3Dオブジェクトを表示させる事でもかなりの負担なのに、これを
1/60秒で動かすのは物凄い負担です。 外部的にはインターレースですが、
内部処理は1/60な訳ですから、負担増には変わりありません。

> 言われてみれば、奇麗な画面のポリゴン格闘ゲームはDorAが
> 久し振りかも。

という訳で、僕もこのゲームには凄く興味あります。 技術的にも、アーケードを
プレイした事もありませので。

いずれにせよ、SaturnにしろPlay Stationにしろ、あのスペックでこれだけの
ゲームを出すのですから、全く大したものです。