スゥイートメモリィ物語



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投稿者: しめ鯖 @ 202.230.105.47 on 97/9/02 21:07:43

バラバラバラバラ・・・・(ヘリの音)

「ダニー!グレッグ!生きてるか!?」
「上から来るぞ!気をつけろ!」

「こっちだ!越前!」
       ・
       ・
       ・

あの夏・・・焼けつく太陽の光と蒸せかえる硝煙の中
確かに俺はあの戦場にいた。
いつなり止むとも知れない銃声、闇の恐怖、同胞の叫び。
そこはまさに生き地獄だった・・・

モウココカラデラレナイ・・・イキテカエルコトハデキナイノダ

ドス黒い闇が俺を飲み込んでいった・・・
       ・
       ・
       ・

「お〜い、どうしたの?康子?」
ふいに視界がやさしい光に包まれた

「ああ、智子。ごめん、ちょっとぼ〜っとしちゃって・・」

「ぼ〜っとしてたっテ割には、目がギンギンに血走ってたぞ〜」
そういって智子はコロコロと笑う。

「私達のお年頃にはイロイロ悩む事がありまくりなノダよ」
今巷で流行っているカタカナまじり言葉でかるく智子の突っ込みをかわすと、
私は再び黒板の端に視線をもどした。

                        ・・・・・・
そう、俺はあの地獄から生還し、この「私立聖江古流女子高等学校」に
転校生として入学したのだ。
戦場で失った人間のぬくもりを取り戻す為に・・・・


(このドラマはフィクションであり、実在する個人、または法人とは
 一切関係ございません)