サイバードールを終えて(長文紹介と感想)



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投稿者: KOH @ legal.social.tsukuba.ac.jp on 97/8/15 19:14:50

 この前、近所のゲームショップのバーゲンセール(在庫処分)で安く売っていたので、
買ってみました(再販された方ではなく、初回に出された方のやつ。初回限定のニラサワ
氏の絵のカードが入っていた)。前々から気にはなっていたんですけど、いまひとつ購入
に踏み切るところまでいかなくて。
 プレイしてみて、最初は戦闘のやり方やパーツのセッティングというこのゲーム独特の
要素になじめなくて、なかなかのめり込めませんでしたが、一通りシステムが飲み込んで
からはけっこうハマリました。
 世界観は徹底的にサイバーパンク(ちょっと殺伐としすぎている気もするが)。主人公
の体はサイボーグ化されていて各部のパーツが取り替え可能。そしてレベルアップではな
く、敵を倒して手に入れるパーツを主人公の体に組み込むことで能力をアップさせるとい
うシステムなのですが、このパーツ設定の充実度が半端じゃない。体は脳、目、胸骨、心
臓、神経系、背骨、右腕骨、右腕筋、左腕骨、左腕筋、足骨、足筋の各部に分かれ、それ
ぞれにパーツをセッティングするわけですが、そのパーツ数は100を優に越えるでしょ
う(100どころではないか)。しかも各パーツ個々に専用のグラフィックが用意されて
いる!(確認はしてないが、おそらく使い回しはないのではないかと思う)。この凝りよ
うは尋常じゃないです。パーツセッティングにオート設定が設けられているのもむべなる
かなというところです。私はマニュアルでひとつひとつ自分で組み合わせていきましたが。
それがこのゲームの楽しみの重要な部分であると思うし。
 また武器の凝りようもかなりのもの。拳銃、ライフル、ショットガン、火炎放射器、バ
ルカン砲、レーザー砲などなど種類豊富で、これにもまた個々の武器毎にグラフィックが
用意されています。戦闘シーンでも、それぞれの種類の武器毎に演出がされていて、マシ
ンガンで連射したときの薬きょうの飛び散るさま、敵の各部から飛び散るダメージなど、
見るからに爽快!(攻撃手段としては効率が悪いが)。
 ストーリーは基本的に主人公の所属する機関から与えられるミッションをこなしていく
というものですが、設定上自然なためか、いわゆるお使いRPGという感じはしませんで
した。ただ終盤の展開はちょっと唐突な感じがしてついていけなかったけど。
 このゲーム、全体としてみてもなかなかの完成度と思うし、テンポもいいし(ストーリ
ー的にも戦闘でも。避けたいと思えばおおむね敵との戦闘をさけられる)、ニラサワ氏の
デザインした敵もいい味だしてるしと、傑作とまでは言わないまでも出来のいい佳作と思
います。残念なのがフィールドのグラフィックの地味さ。サイバーパンクの雰囲気はよく
出ていると思うのですが、どうも古くさいイメージを受けてしまいました。ここがもっと
見栄えよかったらセールス的にももっと売れたのではないかという気がします。
 以上、かなりの長文になりましたが、RPGが好きでサイバーパンクに抵抗のない人に
はおすすめできる作品と思います。特に男なら燃えるところがあるのでは。