確かに、ギャルゲーの中にだって面白いのはあるんですけど、面白い・面白くないの話
ではないんですよね、これって。
　例えば、ここに出入りするような人なら、「ＥＶＥ」がどういうゲームかは知っている
し、そういう共通認識があるからこそ、「面白い」、「面白くない」で語れるんですよね。
問題はそういう土台がない人、つまり一般の人がパッとそれらを見せられてどう感じるか
でしょう。
　余談ですが、私自身はギャルゲーというのは、「私の中での」蔑視を意味するものでは
ありません。あくまで「普通の人が、あるゲームを見たときにどう思うか」についてのカ
テゴライズをするためのものです。つまりシューティングとかと一緒。ですから、「ＥＶ
Ｅ」も「黒の断章」も面白かったけどそれはやっぱり「ギャルゲー」なんです（もっとも
普通の人に「ギャルゲー」なんて用語が通用するとは思いませんが、抱くイメージはこん
なものでしょう）。

　自分が発信できる口コミの力はたかが知れているし、またギャルゲーと呼ばれるものが
それによって広まるとも思いません。結局一番の推進力はマスコミであり、ゲームで言え
ば情報誌なんです。情報誌が的確に「面白さ」を伝えられることが少なくなったように感
じられる今、偏見を押しのけてギャルゲーとしてではなく、１本の面白いソフトと紹介で
きるメディアがどこの世界に存在するのか・・・結局まだ興味を持っていない人にとって
は、一番入りやすいのは「カテゴライズ」からなんです（一度流行してしまえば、それは
また別）。

　僕は「面白い・面白くない」と「どういうジャンルのゲーム？」というのは切り離して
かつ両方考えるべき事だと思います。