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つまり同じホストを表すのに IP アドレス (133.8.3.11) と FQDN (www.cs.gunma-u.ac.jp) という2つの方法があるわけです。
UNIX で IP アドレスと FQDN の相互変換をする場合は、 nslookup というコマンドを使います。www.cs.gunma-u.ac.jp に対応する IP アドレスを知りたいときは
% nslookup www.cs.gunma-u.ac.jp Server: ns.cs.gunma-u.ac.jp Address: 133.8.2.3 Name: www.cs.gunma-u.ac.jp Address: 133.8.3.11とします。2〜3行目の
Server: ns.cs.gunma-u.ac.jp Address: 133.8.2.3というのは、 ns.cs.gunma-u.ac.jp で動いている DNS サーバに問い合わせた、ということです (この部分は各環境の設定ごとに違います)。なお、ns.cs.gunma-u.ac.jp の IP アドレスは 133.8.2.3 であることもわかります。
また、5〜6行目の
Name: www.cs.gunma-u.ac.jp Address: 133.8.3.11は、www.cs.gunma-u.ac.jp を IP アドレスに変換すると 133.8.3.11 である、ということです。
つまり「ns.cs.gunma-u.ac.jp (IP アドレスは 133.8.2.3) に問い合わせた結果、 www.cs.gunma-u.ac.jp と 133.8.3.11 は同じマシンを指していることがわかった」 ということを表しています。
同じマシンを特定するのに、IP アドレスと FQDN という 2つの方法があるのには理由があります。コンピュータの側からすれば IP アドレスだけでも全く問題はありません。むしろ4バイトという固定長の データなので、IP アドレスの方が扱いやすいと言えるでしょう。
しかし人間からすれば IP アドレスはただの数字の羅列にしか見えません。 www.cs.gunma-u.ac.jp は覚えようと思えば覚えられるでしょうが、 133.8.3.11 はどうでしょう。覚えられますか? つまり FQDN は人間様の都合によって存在しているのです。
しかしその逆の、FQDN はあるが IP アドレスはない、というマシンは存在しません。 ネットワークに接続されている全てのマシンには IP アドレスが付けられています。という記述について、掲示板で
FQDNはあってもIPアドレスがないマシンは存在します。UUCP接続の場合 にはネットワークに接続されていないのでIPアドレスを割当てる必要が ないからです。というご指摘をいただきました。UUCP はよくわかっていないので、 とりあえずこのような指摘をいただいたことだけを追記しておきます。
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